前衛的な陶芸表現の魅力と可能性を知る展覧会!「走泥社再考」展 後期
展覧会概要
今回の展覧会は、去年の夏に京都国立近代美術館で開催され、岐阜県美術館、岡山県立美術館と巡回し、最後の東京では「菊池寛実記念 智美術館」で開催されています。
展覧会は、前期と後期に分かれていて、前期は以前にご紹介しています。今回はその続きである後期の展示になります。展示内容は、全作品が入れ替えとなっています。
前回の投稿「走泥社再考 前衛陶芸が生まれた時代」展
前期:2024年4月20日(土)~6月23日(日)
後期:2024年7月5日(金) ~9月1日(日)
お天気にも恵まれて、というか暑すぎるほどの好天でしたが、美術館は快適な環境で気持ちよく展示を楽しむことができました。
菊池寛実記念 智美術館 HP
智美術館 X
智美術館 Instagram
展覧会の内容
※美術館のHPでは写真撮影禁止となっていますが、本展覧会は写真撮影可となっているため、写真を撮影・掲載させて頂いています。
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前期に引き続き、今回も数多くの作品が展示されていました。
1964年に開催された「現代国際陶芸展」において、海外の陶芸が紹介されて、日本の美術・陶芸界に大きな影響を与えたました。それ以降の多様な造形表現が試みられるようになった時期が、本展覧会で「後期」として位置付けられています。
現代国際陶芸展(東京国立近代美術館)
展覧会を見て感じたこと
前期・後期を通じて、本展覧会で見た走泥社の活動は、非常に前衛的で挑戦的なものでした。
陶芸で表現したとは思えないものだったり、使うことを前提にしていることが多いやきものを通じて芸術表現を追求したり、過激で前衛的な活動に衝撃を受けました。こういう活動があったからこそ、今日の陶芸の新しい技法や、表現の可能性が拡がったのではないでしょうか。そういう意味でも、走泥社の活動の社会的意義は、もっと見直されてもいいのではないかと感じます。
日常の生活に密着したうつわとしての陶芸は、馴染みがありますが、芸術表現として陶芸を見る視点も持つべきなのだと、今回の展示会を見て改めて感じます。作り手である作家さんはもちろんのこと、使い手である私たちも、そういう審美眼を持つことが大切なのだと思います。
そういう意味でも、とても刺激的で意義深い展示会でした。
それではまた。。。