信楽の新しい陶芸ギャラリーのかたち 『大窯 Ogama』
2024年10月4日から6日まで開催された「セラミックアートマーケット in 陶芸の森 2024」に行ってきました。
こういったイベントで訪れる土地の素敵なお店やスポットを見つけるのが、私たちの楽しみの一つです。
今回は、滋賀県の陶芸の里、「信楽」で出会った素晴らしい陶芸ギャラリー「Ogama(大窯)」をご紹介します。
一休みしたくて、カフェを探していたら・・・
「セラミックアートマーケット」は初日から行ってきました。初日は雨が降ったりして作品を見て回るのが大変でした。午前中に気になっているお店をいくつか覗いて、その後は陶芸の森の「陶芸館」で「躍動するアジア陶磁」展を見ました。
アジア陶磁の魅力を知る展覧会『躍動するアジア陶磁』展レポート
テントを巡りながら、ずっと歩き回って作品を見たり、展覧会で展示品を見たりして立ちっぱなしだったので、展覧会を見終わったときには、かなり疲れてしまいました。
時間もお昼を回っていたので、どこか近くの地元のレストランか食堂やカフェで食事をしたいと思ったのです。信楽の街の中でランチができるお店を探しましたが、時計は13:30を回っていて、ランチタイムが終わっていたり、お店がすでに閉まっていたりしました。
地方ではよくあることですが、予想外に早い時間にお店が終わってしまうのです。ランチタイムなのに、13:30でお店が閉まってしまうなんて。。。
そんなわけで、レストランは無理そうだったので、カフェに行くことに。
出発前から行ってみたかったカフェ「Ogama」に行くことにしました。車でさほど時間もかからず、「セラミックアートマーケット」会場からは、5分程度の距離でした。
窯元が運営するカフェ&ギャラリー
訪れた「Ogama」は一見すると、カフェというよりむしろ、うつわの窯元の作業場のような風情でした。
遠くからも煙突が見えていて、入り口の奥には登り窯が見えています。
エントランス横の錆びついた風情がある看板には「Ogama」の文字が。
車を駐車場に停めて中に入っていくと、登り窯の一番下にある焚口がありました。
登り窯は上に登るように燃焼室が繋がっていくのですが、登り窯全体に鉄骨の屋根が架けられています。そして登り窯に沿って階段があって、それぞれの燃焼室の様子が見られるように開放されていて、中はライトアップされています。
とてもインパクトがある登り窯の展示には、本当に度肝を抜かれました。
登り窯の右側には、カフェっぽい建物があって、レジにいらっしゃる女性に話を聞くことができました。
「カフェに来たんですけど・・・」
と尋ねてみると、今はカフェはお休みしているとのこと。空腹に耐えて来たんですけど~(^^)
隣と2階には、陶器などを展示しているギャラリーがありました。
いろいろな陶芸体験ができるというコンセプト
ギャラリーを一通り巡って、作品をじっくりと拝見して、スタッフの方からいろいろ教えて頂きました。
「Ogama」は、陶を通した、暮らし・文化を発信する場所として構想された施設
時代の流れの中で、登り窯はその役目を終えていき、使われることがなくなったのですが、その姿を後世に伝えていこうということで、自ら解体・整備をしながら「Ogama」は2010年に誕生。
手づくりの陶器に出会う場としてのギャラリー
窯元で「Ogama」の運営をしている明山窯のオリジナル製品や、地元で作陶している作家さんの作品に出会えるギャラリーです。
今回はお休みでしたが、うつわを使って触れることができるカフェ
信楽のお店めぐりの中で、ホッとできる信楽の時間を楽しむことができます。
作陶体験ができる陶芸教室
親子で楽しむ「KID’S PROJECT」や、体験コースが準備されているようです。
そしてこれは話を聞いて驚いたのですが、暮らすように泊まれるゲストハウス
食事提供はないものの、信楽焼でリビングキッチンで料理を楽しめるという趣向です。
古民家を現代的なセンスでリノベーションしたゲストハウスは、次回はぜひ泊まってみたいと思いました。
「Ogama」を訪れてみて
こんな形で信楽という街と陶芸文化を存分に体験できるというコンセプトで構想された「Ogama」は、信楽の中でも大きな存在感を感じました。
信楽全体として街を盛り上げようとする試みは、まだまだこれからという印象でしたが、「Ogama」その起点として、これから魅力を高めていくでしょう。
信楽を訪れることがあれば、ぜひ訪れてみることをおすすめします。
私たちも次回は、ゲストハウスに宿泊してみたいなと思っています。
それではまた。。。