【日本の陶磁器を訪ねて】クラフトフェアまつもと 2024 その3「クラフトフェア 前半」


「あがたの森公園」の正面玄関 奥へ続く並木道が見えます

【日本の陶磁器を訪ねて】クラフトフェアまつもと 2024 その3「クラフトフェア 前半」

会場の全体構成

いよいよ「クラフトフェアまつもと」の会場に入ります。学校の正門のようなゲートを通ります。左に「あがたの森公園」、右に「松本高等学校跡地」というサインがあります。

テントが並んだ並木道の木は、とても背が高い木が立ち並び、「あがたの森公園」の歴史を感じさせます。到着したころは12時前で、10時の開場から2時間近く経っていたので、かなりの人で賑わっていました。会場から出てきた人もいました。

右手に見えているのが「あがたの森文化会館」、左手に見えているのが「講堂」です。

「あがたの森文化会館」と「講堂」は、いずれも重要文化財旧松本高等学校の建物です。貴重な歴史的建築物を背景に並木道を歩くのは、とっても贅沢な体験でした。

クラフトフェア概要

「クラフトフェアまつもと」会場マップ

会場は、マップの左上の正門が入口になっています。1から8までの出展場所があり、入口を入ってからしばらくは、並木道になっている1と2の間を歩くことになります。

クラフトフェアまつもと 2024 出店者リスト

「並木道沿い」のエリア

並木道の両側には、1と2の店舗のテントが立ち並び、作家さんたちの作品が並びます。

CUPA SERGEJチュパ劇場 旺盛な創作意欲を感じる作品たち
CUPA SERGEJチュパ劇場 女性の顔モチーフが多いようです。エキセントリックな雰囲気ですね
CUPA SERGEJチュパ劇場 素敵な絵です

エントランス付近のエリアで一番目立っていたのは、「チュパ劇場」というテーマで、自由闊達な陶芸と絵付け作品を多数つくっていた外人さんのテントです。作品はかなりラフで、自由につくった印象が強いのですが、何とも言えない迫力があります。子供の落書きのような純粋さも感じられます。これから作品として洗練を重ねて、陶芸作品としてのクオリティを併せ持つようになったら、スゴイことになりそうな気がしました。

会場では作家さんと直接お話しするタイミングがなかったのですが、インスタなどで拝見すると、佐賀県の有田で作陶されているようでした。次に有田に行くときには、ぜひ訪問したいと思いました。

CUPA SERGEJ【チュパ劇場】 

木工の作家さんが多い印象でした

印象的だったのは、木工の作家さんが多いこと。長野県は木工製品の製造が盛んな土地ですが、工芸も同様だと感じました。単に木を使っているというだけでなく、表面保護の性能を高めることで、木のハンデを克服して可能性を広げる取り組みも進んでいるようです。

そのほか、陶器なのに木の肌を思わせる作品であったり、可愛らしい一輪挿しや豆皿が魅力的な作品、ビーズ刺繍の素晴らしい作品など、レベルが高い作品が並んでいました。

伊波祐也【dango】  木の肌のような不思議な風合いの作品

伊波祐也【dango】 

福井一伯・福井亜紗子【くるり窯】  可愛らしい一輪挿しや豆皿

福井一伯・福井亜紗子【くるり窯】 

本澤由紀【kinaka hand knitting design works】  素晴らしいビーズ刺繍の作品

本澤由紀【kinaka hand knitting design works】 

この並木道沿いは、魅力的な作品が多いのですが、並木道の幅がかなり広く、人の主動線になっているために、両側のお店を互い違いに見ていこうとすると、人の流れを横断することになってしまうので、順番に作品を見ていくのがちょっと大変でした。行きは左側、帰りは反対側という見方をすればいいのでしょうが、帰りに見逃してしまうのが心配で、人の流れを横断しながら、頑張ってジグザグで見ていきました(笑)

「手仕事の森」へ

並木道エリアを右の方に外れる形で、南の方に歩いていきました。目の前には池が広がり、周囲は高木が多く、心地よい木漏れ日が楽しめます。気温もそれほど高くなく、風が吹き抜けて気持ちがいきます。最高の天気に恵まれました!

2と3のエリアの間の動画です。とても気持ちいい場所でした
倉田幸子【Battement】  手作り帽子のテント

手作りの帽子をつくっている作家さんのテント。この日は日差しが強かったので、かなり帽子が売れていました。いろんなデザインがあって、女性に人気でした。

倉田幸子【Battement】 

板橋亨【tsuku pottery】 の結晶模様の作品

亜鉛を使って生まれた結晶模様が特徴的な作品がありました。光の加減や見る角度によって、反射が変わる不思議な作品です。器自体のデザインの個性というより、シンプルな白とすることで、結晶模様をいかに美しく見せるかがテーマのようです。

銅像「平和の誓い」 広い公園内で目印になります

3と6と7のエリアの間に三角州のような場所があって、「平和の誓い」というタイトルの銅像がありました。ここは園内の通路が複雑に交差する場所にあたり、自分の場所を確認できる目印のような存在です。周囲の木々の緑と、頂が連なる山々が美しい背景になっていました。

展示台の木とガラスの組み合わせがいいです
風鈴の作品が涼やかな音を立てていました
稲葉直也【nijiiro】  ホーローの器が存在感を放っていました

金属の銅を成形して、釉薬をつけて焼成した銅ホーローの作品。素材の銅板から自然に発色する深い緑色、銅の特性を活かしています。その特殊な製法と独特の風合いに引き寄せられるように、たくさんのお客さんが集まっていました。使っているうちに、ホーローが摩耗して下地の銅が見えることもあるとのこと。その風合いを楽しむこともできるそうです。色は緑と白がありました。

稲葉直也【nijiiro】 

三尾忍  ユーモラスな陶磁のオブジェ

動物や植物をモチーフとした陶磁のオブジェを手掛けている作家さん。ユーモアのセンスを感じる独特のフォルム、それから金彩の扱いがアクセントになっていました。想像力豊かな作家さんだなぁって思いました。

三尾忍

「手仕事の森」の風景

会場の中で、最も広いオープンスペースが、7のエリアの「手仕事の森」です。周囲には園内の通路に面した作家さん達のテントが並び、その背後が芝生広場になっています。気持ちいい風が吹き抜けて、その周囲には作家さんの作品が展示されているという素敵な広場です。

▶️【日本の陶磁器を訪ねて】クラフトフェアまつもと 2024 その4 につづく・・・

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