【日本の陶磁器を訪ねて】益子 春の陶器市に行ってきました その3
益子陶器市巡り 後半
メインストリートの「城内坂通り」は、今まで歩いてきた益子陶芸美術館 陶芸メッセ・益子周辺とは様子が一変。
キレイな車道の両側には、石ややきもので舗装された立派な歩道があって、気持ちよく散策できます。益子陶器市のスタート地点となる「城内坂交差点」から、ゆるやかな登り坂が東に500mほど続きます。歩道に設置された街灯も周囲の落ち着いた街並みにマッチしたデザインになっています。
沿道にはカフェやギャラリー、益子焼を販売しているお店が軒を連ねていて、作品を眺めながらのそぞろ歩きはとても楽しいです。
「城内坂通り」をゆるやかな坂を下りながら西に歩きます。「城内坂交差点」の手前に陶器ギャラリー「陶庫」さんがあります。とても立派な日本家屋と、大谷石で作られた古い蔵(昭和初期の肥料商の米蔵だったようです)、そしてガラス張りのカフェ「ISLAND STONE COFFEE ROASTERY」が併設されています。この辺りは、[A]TOKO STREET と呼ばれるエリアで、益子陶器市のエントランスの顔の役割を果たしています。
美味しいライスバーガーに出会いました
「城内坂交差点」で、通りの反対側の歩道に渡って反転して、「城内坂通り」を歩き始めました。沿道にレストランやカフェはあるのですが、お昼どきでなかなか入れません。しばらく歩いていくと、「和sand」というライスバーガー専門のキッチンカーを見つけました。とにかくお腹が空いていたのと、少し腰掛けて休憩したかったので、こちらでランチをすることに。
「和sand」さんで、アジフライ タルタルサンドとしょうが焼きサンドをチョイス。古代米を使ったこだわりのライスサンドのようです。休憩スペースでじっくり味わいましたが、これがメチャメチャ美味しいのです!具材の味付けもいいし、アジフライのサクサク感も抜群。古代米の噛み心地も味わいも素晴らしくて、感動してしまいました!
美味しいライスバーガーで元気が出たので、陶器巡りを続けます。[D]PEACE SPACEエリアは、カジュアルな作品が多いエリア。そのせいか、お店の人とお客さん、お店の人同士の会話が弾んでいるようで、活気がありました。雰囲気がとても良かったです。
幾つかのお店にも入って、お気に入りの器をいろいろ見つけました。そして、ようやく共販センター付近まで「城内坂通り」を歩いてきました。しかし、歩くのにも疲れてきましたし、手に持っている作品も重くなってきたので、見ていないエリアも少し残っていたのですが、陶器市巡りは一旦、ここまでで切り上げることにしました。
アンティークショップも巡りました
実は、陶器市のほかに益子のアンティークショップも訪ねてみようと思っていました。まずは、一休みしようと思ってギャラリー&カフェ「starnet」さんに行ってみました。1998年にブランド「TOKIO KUMAGAI」のプロデュースを手がけた馬場浩史さんによって、栃木県益子町にオープンしたそうです。手仕事やオーガニックな食にこだわったギャラリー&カフェです。コーヒー、益子の作家を中心としたテーブルウェア、洋服、オーガニック食品などを扱っています。
建物がとても素敵です。大谷石のベースの上に軽快な印象の切妻屋根が乗っていて、最初に目に入った時、「カッコイイな〜」と思わず口から漏れてしまいました(^^) 水平が強調されて感じられるせいか、なんとなくフランク・ロイド・ライトっぽさを感じます。内部空間は、シンプルな漆喰の壁とダークブラウンの木製部材だけで構成された、潔さを感じるデザインです。お店の方は年配の方が多かったのですが、立ち居振るいが優雅で快適な時間を過ごせました。
カフェスペースのインテリアは、白い漆喰仕上げの壁と、焦茶色の木製部材のみのシンプルで潔いデザイン。擦り切れたフローリングや使い込んだ家具もいい味を出しています。コーヒーとシフォンケーキ、あんみつを頂きました。
益子陶器市のメインストリート「城内坂通り」の少し北にあって、並行に走っている「益子参考館前通り(道祖土ばいぱす通り)」という通りがあります。この通り沿いには、面白そうなアンティークショップが並んでいます。
古道具「時余利」 小さなお店ですが、センスが良いものが多い。撮影禁止でした
古美術おおつか 書画や骨董品などの古美術。話好きのママさんがいらっしゃいます
モダンロフト 期待していたのですが、定休日でした…
仁平古家具店 益子店 リーズナブルな古家具を扱っています
益子の骨董屋 地元の名物店。圧倒的な物量ですが、商品の保管状態に少々問題が…
最後に、益子陶器市会場からは少し離れているのですが、少し西にいったところにあるpejite(ペジテ)というお店に行きました。アンティークショップだと思って行ったのですが、この日はアンティークの商品はなく、汲古というオリジナルブランドのテーブルウェアが数多く展示されていました。東京の丸の内にもショップがオープンしたらしく力を入れているようです。
建物はツタに覆われていて、風情があります。約60年間に建てられた大谷石の蔵だそうです。
そろそろ日も翳ってきました。
アンティークショップ巡りも終わったので、そろそろホテルに戻ることにしました。
宇都宮駅前の楽しいダイニングバーで
宿泊している「カンデオホテルズ 宇都宮」(詳しくは、【日本の陶磁器を訪ねて】益子 春の陶器市に行ってきました その1をご覧ください)に戻って、陶器市でゲットした器たちを簡単に整理してから夕食です。
陶器市巡りをすると、終日立ちっぱなし、歩き詰めなので本当に疲れるんです。できるだけ近いお店がいいので、ホテル隣のウツノミヤテラスのダイニングバー「bari Sheep」に決めました。焼きたてのパンと地場の野菜にグリル料理、ラム肉の串焼きなどお酒にある”あて”があるのが売りの店です。
とても人気があるらしく、私たちが行った時は満席でした。でも、20分ほど待って無事に入店。奥のカウンター席に案内されました。お店のスタッフは、若い男の子が多いのですが、みんな楽しそうにニコニコしながら、キビキビと仕事をしています。
海老と雲丹のカルパッチョ、変わり種のバーベキューなどを注文。スパークリングワインとビールで乾杯。赤ワインも頂きました。特に印象に残ったのは、とうもろこしのエローテというタパス。メキシコの定番屋台フードらしいのですが、これがスパイシーでとうもろこしの味わいが楽しめて最高でした。
お店のスタッフがフレンドリーで、注文の料理を持ってきてくれるたびに、いろいろ会話が弾んで楽しい時間が過ごせました。スタッフ同士も仲が良くて、見ていて気持ち良かったです。同じようなコンセプトのお店が、東京にもできるといいのになと思いました。
明日は、いよいよ益子の旅の最終日。
比較的近くにある「茨城県陶芸美術館」で、企画展「魯山人クロッシング」が開催されているようで、この企画展を見に行こうと思っています。
▶️【日本の陶磁器を訪ねて】益子 春の陶器市に行ってきました その4 につづく・・・