【日本の陶磁器を訪ねて】日本と九州の文化に触れる 有田・唐津への旅 その2


【日本の陶磁器を訪ねて】日本と九州の文化に触れる 有田・唐津への旅 その2

11月23日に始まった今回の旅の二日目です。

「第20回 秋の有田陶磁器まつり」は、お目当てのお店でいろいろ収穫がありました。

気持ちも上々!気分よく唐津に向かいます。
唐津での最初のお目当ては、登録有形文化財に指定された「うなぎ 竹屋」です。

ナビが選んだのは、国道を使った下道でした。高速道路を使っても、ほとんど時間的なメリットがないので、周囲の風景を楽しめる下道は望むところです。

【日本の陶磁器を訪ねて】日本と九州の文化に触れる 有田・唐津への旅 その1

素晴らしい風景、思いもかけない列車との出会い

有田から唐津までは、概ね1時間程度の行程です。
国道を使い法定速度を守って、のんびり走ります。

紅葉には少し早い時期で、緑豊かな山と青空が素晴らしかったです。

紅葉には少し早いようで、緑が綺麗でした。青空も最高でした。

しばらく走っていると、左手に黄色い乗り物が突然現れました。
何かと思ったら、JRの唐津線が、国道に並走して走っていたのです。

突如、視界に現れた小さな車両。とても可愛い列車でした!

黄色にラッピングされた一両編成の小さな列車で、しばらく並んで走るかたちになりました。付かず離れず、急に丘の陰に隠れたりまた姿を表したり、しばし楽しいドライブを楽しみました。

かなり接近!しばらく並走しました。
直線部分もしばらく並走しました。車より少し早いスピードでした。

後で調べてみたら、唐津線・筑肥線で運転している「ロマンシング佐賀列車」というラッピング列車でした。私たちと一緒に走ったのは、全16車両あるうちの3号車「SAGAサンライズパーク号」という列車でした。いろいろなイベントも行われているようでした。

たった一両で健気に走っています。地方の単線はディーゼル車が多いですね。

そんなこんなで、唐津線と別れを告げて、無事に唐津に到着です。

唐津線・筑肥線で「ロマンシング佐賀列車」の運転開始

ロマ佐賀列車ラリー

旧唐津銀行本店

私たちのランチを食べる予定の「うなぎ 竹屋」は、レンガ造りの重厚な建物からすぐの場所にありました。この建物は「旧唐津銀行本店」で、現在は「辰野金吾記念館」として使われています。

旧唐津銀行本店。エントランスの構えが立派です。
頂部のファサードデザインも凝っています。現在は「辰野金吾記念館」として活用されています。

辰野金吾は、東京駅を設計した唐津出身の建築家です。ちょうど同時期に設計をすることになった唐津銀行の設計を弟子の田中実にゆだねて、辰野金吾が監修する形で実現したプロジェクト。そんな経緯もあって、現在は「辰野金吾記念館」として使われています。

「辰野金吾記念館」の隣がコインパークになっていたので、ここに車を停めて「うなぎ 竹屋」へ。

隣接するコインパークに停めました。立派すぎるコインパーク!😆

旧唐津銀行「辰野金吾記念館」

うなぎ 竹屋

明治の創業で、木造三階建ての店舗は大正12年に竣工し、平成10年に登録有形文化財に指定されました。街並みの中でひときわ格調高い風格を漂わせていました。

木造の三階建ては、この時代としては珍しいと思います。登録有形文化財に指定されているだけあって、アルミサッシなどの現代の部材は使わず、当時からの木製建具や木製の羽目板を使っていて、ファサードはオーセンティックな雰囲気を維持しています。

登録有形文化財に指定されている「竹屋」のファサード。歴史的な要素が尊重されています。
入口横に「登録有形文化財」の銘板と「竹屋」の濡れ額が、風格を漂わせています。

表に掲げられていた「竹屋」の濡れ額も歴史を感じます。

お食事は、肝吸い付きのうなぎ丼を注文しました。

ご飯の上にカリカリのうなぎが六切れ。ボリュームたっぷりでした。
この照り照りがたまりません。本当に美味しかったです。

東京の蒸したうなぎ丼ではなく、関西式の「焼き」の製法で提供されます。この「焼き」が創業当時から変わらない技術なんだそうです。

ボリュームもたっぶりで、香ばしく焼き上げられたうなぎは絶品でした。
外はカリッと香ばしく、中はふっくらとして、しっかりした味付けのタレも素晴らしかった!

ご馳走様でした!

うなぎ 竹屋

偶然見つけたフリーマーケット

うなぎ丼に大満足したので、午後からは面白いお店を探します。

唐津のやきものは唐津焼が有名ですが、高級なお店が多く、お値段が大変お高いことは、以前来て知っていました。やきものの雰囲気も、現代的というより、伝統的なモチーフなどが多いので、唐津焼のお店を訪ねるよりも、面白いものを売っている店を探そうと思っていました。

最初にアメリカのヴィンテージ雑貨を扱っているというお店に行きましたが、ちょうど13時から14時が昼休みでお店が閉まっています。東京では考えられませんが、仕方ありません。

お店がまた開くまで待つ余裕はないので、お店を出て海沿いを走ると、「マリンセンター おさかな村」の駐車場で、偶然フリーマーケットを発見!面白いものがありそうなので、早速見て回りました。

マリンセンター おさかな村

マリンセンター「おさかな村」の駐車場で、フリーマーケットが開催されていました。

ガラクタや古着なども多かったのですが、やはり唐津です。やきものや骨董品を並べているお店もあって、それなりに良いものに出会えました。

特に骨董店の店主の方は、瀬戸の馬の目皿のヴィンテージを見せてくれて、いろいろ教えていただきました。かなりヒビがあり傷んでいたので購入しませんでしたが、素敵な雰囲気のお皿でした。古い窯跡で発見された陶片なども売っていて、修復したものはかなりのお値段で売っていました。いろいろ見せてもらって面白かったです。

瀬戸の馬の目皿のヴィンテージ。かなりひび割れて傷んでいましたが、安くはありませんでした。
窯跡から発掘した陶片を修復したものが売られていました。思ったより高かったですね。
こちらも窯跡から出てきた陶片の山。1枚500円が高いのか安いのか。

虹の松原

唐津湾沿いに、虹のように弧を描いて連なっている松原があってとても有名です。

唐津藩初代藩主、寺沢志摩守広高が、防風・防潮林として植林したのが始まりだそうです。全長約4.5km、幅約500mにわたって続く松原には、約100万本の松が植えられているそうです。三保の松原、気比の松原とともに日本三大松原の一つです。

前回来たときは、時間がなくて出来なかったのですが、

この松原を端からは端まで走るのをやってみたかったんです。

素晴らしい景色をお楽しみください(^^)

Tea & Space 基幸庵

唐津城にほど近い場所にある風格ある佇まいのカフェ

「Tea & Space 基幸庵」さんに立ち寄りました。

Tea & Space 基幸庵

「基幸庵」の店構え。素敵なやきものが並んでいます。さすが唐津です!

和のスイーツを中心としたカフェで、木造の独特の木組みが素敵な空間です。

「あんみつパフェ」と「小さなぜんざいと和生菓子の盆」を頂きました。

頂いた和のスイーツと店内の様子。
雑貨や文具、うつわや家具も売られていました。どれもセンスがいいんです。

ゆったりと贅沢な時間を楽しめました。

お店の方が民藝がお好きなようで、素敵な民藝の作品も販売されていました。

民藝好きの私たちには最高のお店でした。

「基幸庵」の前からは「唐津城」がよく見えます。まるで森の上に浮かぶお城ですね。

まとめ

素敵な唐津線の車両との突然の出会い、旧唐津銀行本店、
「焼き」のうなぎがとても美味しい「うなぎ 竹屋」、
予期せぬフリマでの地元の人たちとの会話、唐津の素晴らしい自然「虹の松原」、
素敵な和のカフェ「基幸庵」など。

充実した一日でした。

予期せぬ偶然の出会いが多かったような気がします。
素敵なうつわにも出会えましたし、唐津のやきものの話など、面白い話も聞けました。

明日は旅の最終日です。引き続きご覧いただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

それではまた。。。

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