【日本の陶磁器を訪ねて】有田&波佐見の陶器市に行ってきました その4


【日本の陶磁器を訪ねて】有田&波佐見の陶器市に行ってきました その4

「今村製陶 町屋」再訪

その3に引き続き、有田陶器市巡りの続きをご紹介します。

午前中までの雨が嘘のように、すっかりお天気になりました

今回の有田訪問は2回目です。
その時は、どの窯元さんやショップも初訪問だったので、新鮮な驚きの連続でした。歴史がある有田だけあって、今回の陶器市会場となっているメインストリート「皿山通り」を中心に、周囲には古くからの窯元さんが数多く点在しています。歴史がある窯元さんの他に、新しい取り組みとして、製陶に加えて新しい陶芸作家さんの作品も扱うショップが増えています。その代表的なショップが「今村製陶 町屋」さんです。前回も素敵な作品を幾つか購入して、いろいろな話を聞かせて頂きました。

「今村製陶 町屋」のおしゃれな看板。タイルが貼ってあるデザイン

JR上有田駅を出発して、メインストリート「皿山通り」を約1.7kmほど進んだ辺りに、今村製陶 町屋があります。今回はこちらのショップまで歩いて、車を停めたJR上有田駅まで戻るルートで歩きました。

今村製陶さんは、オリジナルブランド「JICON 磁今」を製造・販売しながら、他の作家さんの作品も扱っていて、バラエティ豊かな作品が並ぶ楽しいショップになっています。周囲に並ぶ歴史的な建築物と同じく、築80年以上の木造建築をリノベーションして、ショップとして活用しています。オリジナルの建築の良さを生かしつつ、魅力が向上した建築自体も必見です。

有名な窯元やショップのご紹介

有田でよく知られている窯元やショップについて触れたいと思います。
私たちも決して詳しくはないので、訪問したことがあるお店の簡単なご紹介になります。

香蘭社 有田本店
皿山通りの中心エリアに立地する陶磁器製造の老舗。1689年に初代深澤栄左衛門が、肥前有田で香蘭社の全身となる陶磁器製造を始めたのが始まりで、約330年の歴史を誇ります。香蘭社の歴史については、香蘭社のホームページに詳しい説明があるので、そちらをご参照ください。本店ショールーム2階には、充実した歴史展示スペース「香蘭社 古陶磁陳列館」があり、香蘭社の華々しい歴史を辿ることができます。本店の建物は、周囲の建物より少し背が高い瀟洒な洋館で、皿山通りのランドマーク的な存在になっています。

柿右衛門窯
日本で最初に赤絵の技法を開発して、「柿右衛門様式」という有田の輸出用の作品群の名称になるほどの歴史がある有名な窯元さんです。柿右衛門窯には、製品を買える「展示場」と歴代の代表作が展示された「古陶磁参考館」があります。見応えがある素晴らしい展示なのでオススメです。私たちが訪れたときも、ピンと張り詰めた心地よい緊張感が流れている中、素晴らしい作品と対峙する貴重な体験をさせて頂きました。

源右衛門窯
源右衛門窯も260年の歴史がある古伊万里の歴史を継承した名門窯です。「古伊万里資料館」があり、輸出古伊万里を中心とした収蔵品が展示されています。私たちはタイミングが合いませんでしたが、工房も見学ができるようです。

深川製磁
深川青磁もパリ万博にで金牌を受賞するなど、華々しい歴史を誇ります。フカガワブルーと呼ばれる白磁の上に描かれる、品格を感じる青が有名です。有田町から少し離れますが、「CHINA ON THE PARK」という深川青磁の施設があります。ファクトリーとアウトレットショップ、「忠次舘」と呼ばれるギャラリー、こだわりのスパイスの特製カレーが深川青磁の器で楽しめる「CURRY HOUSE 究林登」などがあります。「忠次舘」と「CURRY HOUSE 」は特にオススメです。「忠次舘」ではパリ万博で金牌を受賞した大花瓶をはじめ、名品が集められていて、深川青磁の芸術性と技術の粋を感じることができます。必見です!

ARITA PORCELAIN LAB
ホームページにも説明があるように、こちらのショップで扱っているのは、現代の感性と有田焼の200年の伝統を組み合わせて生み出した有田焼です。ショップデザインも非常にモダンで、歴史的建築物が並んでいる皿山通りの中で個性を放っています。ショップのスタッフも若い女性が中心で、若くしなやかな感性を感じさせます。奥には感じが良いカフェがあったので、お昼ご飯にハヤシライスのランチセットを頂きました。接客も丁寧で、とても美味しかったです。

ARITA PORCEILAIN LAB の店構え。この辺りには珍しいモダンな雰囲気
ランチで頂いたハヤシライスのセット。

嬉野の人気店「お好み焼き ふじ」

今村製陶 町屋を出発してから、何軒かお店を覗きながら、車を停めたJR上有田駅の「丸兄商社」を目指して戻りました。ずっと歩きっぱなし立ちっぱなしだったので、かなり疲れていたので先を急ぎます。無事駐車場に辿り着いて、宿泊している嬉野温泉に戻りました。(▶︎その顛末は、その2をご覧ください)

こういう楽しい作品を置いているお店もありました
いろいろなお店を覗きながら、JR上有田駅を目指します

嬉野温泉駅周辺には飲食店が多くないので、夕食はどうするか悩みました。ネットで調べてみると、ホテルからは少し離れていますが「お好み焼き ふじ」というお店が地元で人気があるようです。他に選択肢もなさそうだったので、こちらにお邪魔することにしました。おそるおそるお店の暖簾をくぐると、まだ時間が早かったせいか、お客さんも一組しかなく、お好み焼きを調理する鉄板があるカウンターに陣取ることができました。馴染みがない料理「とうふ焼」と「焼きそば」、「お好み焼き(えび玉子入り)」とノンアルビールを注文。目の前でじゅうじゅうしてくれて熱々を頂きました。どの料理も素朴で味わい深く大満足!お客さんも続々と増えて、ほとんどの座席が埋まりました。さすが地元の人気店!お代もかなりお安くてビックリでした(^^) 明日は「波佐見陶器まつり」にいく予定です。

「お好み焼き ふじ」のメニュー。メニューは昭和の香りが漂っていますが、お値段も安いです!
目の前で調理してもらう焼きそばやお好み焼きは楽しいですよね!

▶️【日本の陶磁器を訪ねて】有田&波佐見の陶器市に行ってきました その5 につづく・・・

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